Tシャツのプリント「1色プリント」と「多色プリント」の違いとは?
Tシャツのプリントといってもいろんなプリントがあります。
プリントの種別によっては1色でも写真様なフルカラーでも手間もプリント工程も同じで、当然料金も同じってものもあります。
ガーメントプリンターですね。
フルカラー転写そうなんですが、そもそも1色だとカットマークになりますからね。
ちなみにフルカラーって何色か?というと1677万色になるそうです。
さて、今回はシルクスクリーンの1色刷りと2色刷り以上ってのの違いについてです。
シルクスクリーンのプリント(今回は水性ラバーとします)って基本1色の見栄えが一番良いと思うプリントなんです。
ラバー質(ゴム系成分含む)のインクですので、プリントしたインクが一番上に乗っかり、プリント後もプリントを見た時、直接インクを見るのでそのままが見れます。
これがガーメントプリントだと布に浸み込んでしまうので、シルクスクリーンプリントと比べるとボヤけた感じになります。
そんなシルクスクリーンのプリントですが、2色いろが入るって事はどういうことかわかります?
そもそもシルクスクリーンとは版にインクを載せてTシャツならばTシャツ生地に刷り込むプリント方法です。
版画をイメージしてもらうと判りやすいのですが、1回に1色しかプリントできません。。。
2色刷りにするならば2回プリントしないと2色にはならない訳です。
デザインによって、ある色ともう一つの色が重なっている場合、離れている場合あると思います。
位置関係が毎回違っては困るのでピッタリ合わせてプリントするのですが、離れているプリントと比べ色と色が重なっている場合のプリント、特に細かい柄なんか立ったりするとより難しくなります。
1つの色をプリントして、2色目は上からプリントすれば良いのですが、実はそうもいきません。
色の上に違う色を重ねてしまうと「ピンホール」という穴が空いてしまい、穴から下の色が見えてしまう現象が起こります。
これは単純にインクが下地のインクによってはじかれてしまうのです。
これを避けるためインクの上にインクをのせる事を弊社ではおこないません。
丸(●)と四角(■)の重なり合うデザイン(丸が上)があった場合、丸と四角の重なり合う四角の部分を先に切り取ります。
そうすると丸と四角が重ならずにプリントできます。
また、インクが何層にもならない事も利点です。
ただし、これにも問題があって、実際にはその丸と四角の境にTシャツ地の色が見えてしまう事がしばしば起こるようになります。
1つには最初の色と後の色の配置が微妙にズレてしまっているという可能性もありますが、インクが乾いて本来10プリント範囲があるところが、9.9になってしまっていて、0.1の隙間が見えてしまうというものです。
ないはずの色が見えると結構目立ってしまうんです。
その隙間チラ見えを防止するために色が重なるところは色にもよりますが1ポイント(0.35mm)ほど被せます。
こうするとチラ見えもなし、インクの重なりの厚みも気にならなくなります。
当然、プリントも大変なんですが、データー作成が大変になります。
これが入り混じった3色、4色となってくると凄まじい事になります。
ちなみに、一番隠ぺい力のあるインクって何色だと思います?
シルクスクリーンの場合白色になります。
白色は唯一鉱物が入っていて一番不透明なインクです。
黒が一番隠ぺい性が強いと思いがちなんですが、シルクスクリーンに限っては白黒逆。
なので明るい色ほど隠ぺい力があるので後にプリントします。
そう、順番があるんですね。
ですので、色数が増えるとデーター作成も難しくなります。
難しいものだとデーター作成で丸1日、2日かかってしまう事も。。。
現在は通常シルクスクリーンの色数は3色までとさせていただいていまして、データーによっては追加料金を頂いています。
そうなんです。シルクスクリーンの場合、1色と2色以上では手間と時間が変わってきますので、データー作成にとプリントもですが、人件費が割り増しでかかるため、結果値段も変わってしまうのです。
でも、それだけにシルクスクリーンの多色プリントって、みててうっとりする程きれいなんです!
以上、シルクスクリーン1色刷りと2色刷りの違いについてでした。